記者会見で政務活動費を使った宿泊について説明する松田正県議=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁
記者会見で政務活動費を使った宿泊について説明する松田正県議=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁

 政務活動費(政活費)で2022年度に68泊したにもかかわらず記録がない支出があった問題で、松田正鳥取県議(49)=3期、米子市選挙区、県議会自民党=が7日、県庁で記者会見し、「県民に疑念を持たせてしまったことをおわびしたい。申し訳ございませんでした」と陳謝した。宿泊費や交通費計約41万円は4日に返納したことを明らかにした。

 松田県議は、鳥取市内での65泊分について、当時は県議会の農林水産商工常任委員長で、執行部への聞き取りや調整作業などで登庁したのが要因と説明。「一度帰るよりも効率がいいんじゃないかと思った」と述べた。その上で「(政活費を使った宿泊の)ルールにのっとったもので懐に入れようという思いは全くなかった」と主張した。今後も議員を続け、自民党からの離党や会派離脱は考えていないとした。

 政務活動の記録は手帳に記入して管理していたが、記入していない活動も一部あったのは「私の落ち度だ」と認めた。今後は時間や対応者など詳細な記録を徹底する姿勢を示した。

 返納額は41万2420円。内訳は県内66泊分(鳥取市65泊、三朝町1泊)の宿泊費37万7560円、JRやタクシーの交通費1万4750円、高知県と東京都での2泊分の宿泊費計2万110円。

 松田県議は政活費での宿泊を巡り、活動の記録がなく証明が十分にできない部分があるなどとして、返納する意向を示していた。(岸本久瑠人)