出雲市で今春生まれた国の特別天然記念物・トキ3羽の一般公開が13日、出雲市西新町2丁目の市トキ公開施設で始まった。放鳥のために新潟県佐渡市に移送する10月下旬まで、オレンジ色の顔など幼鳥ならではの姿を観察できる。
3羽は4月下旬~5月上旬に生まれた。飼料やドジョウなどを食べて順調に成長し、体重は1・3~1・7キロになった。体の大きさは成鳥とほぼ同じだが、黄色みがかった赤色の顔と灰色と白色の羽が特徴。隣のケージにいる赤い顔で、薄ピンク色の羽の成鳥と比べると違いが分かる。
施設では、3羽が止まり木に並ぶ姿や水辺で泳ぐドジョウをついばむ様子などが眺められる。トキの分散飼育を担当する農業振興課の大国和久課長補佐は「成鳥と幼鳥の違いを見比べて生態を知り、トキを好きになってほしい」と話した。
公開時間は午前10時~午後4時半で、火曜休館。しまね花の郷を通るため、入園料(大人200円、小中高校生100円)が必要。
(佐野翔一)