JR芸備線の沿線住民らでつくる市民団体が23日、木次線、芸備線を生かす方法を巡り、広島県庄原市内でシンポジウムを開いた。鉄道好きで知られる俳優・六角精児さんもパネリストを務め精力的に発言。ローカル線の状況に目を向けるよう呼びかけた。
沿線住民らでつくる芸備線魅力創造プロジェクトが主催し、パネリストはほかに鉄道ジャーナリストや沿線住民ら4人。オンラインを含む200人が聞いた。
六角さんは芸備線の魅力について、車窓から眺める日本の原風景の美しさや、家々の瓦の色や形が移り変わっていく旅情を挙げた。
昨年は芸備線、木次線で備中神代駅(岡山県新見市)から宍道駅(松江市)まで乗車したという。木次線について、トロッコ列車・奥出雲おろち号の今秋の廃止を残念がり「おろち号がなくなるからこそ、観光路線として路線のあり方を考えるべきだ」と訴えた。
ほかのパネリストも、特別列車の運行など地元の児童生徒が寄せたアイデアなどについて論を展開した。(新藤正春)