島根県隠岐の島町飯美の防波堤で体長127センチ、重さ15キロの大物ヒラマサが釣れた。地元の太公望によると隠岐周辺では秋口に大型のヒラマサが陸地の近くまで回遊することがあるが、陸地から15キロの大物を釣れるのは珍しいという。
同町東郷の郵便局員、松井来斗(らいと)さん(19)が釣り上げた。9月17日午後2時過ぎに隠岐水産高校の後輩と2人でシーカヤックを使って飯美の沖防波堤に上がり、先端から南向きにルアーを投げた。当日は中潮で凪(なぎ)、サヨリやダツのはねる姿が見えたという。約30投したところで魚がルアーに触る感触が2回あった。そのまま引くと3回目の当たりで一気に食い込み、「ギュンギュン」という音を立ててリールが逆回転した。
松井さんは、約2分かけて足元に寄せた。持っていたタモ網では大きくて入りそうになかったため、ヒラマサをかけたまま約100メートル先にある階段まで移動し、手で尻尾をつかんで引き上げた。
ヒラマサは自宅に持ち帰り、風呂場でさばいて後輩と4人で分けた。松井さんは「刺し身にしたらおいしかった」と振り返った。
松井さんは釣り歴5年。今年春にも1メートル超えのヒラマサを上げたが、今回で自己記録を更新した。「次は30キロ超えを目指したい。隠岐は夢のある場所だと思う」と話している。
隠岐諸島では島根県西ノ島町の沖磯で出雲市今市町の会社経営者、渡部幸太郎さん(45)が2022年6月12日、体長158センチ、重さ31・2キロのヒラマサを釣り上げている。(鎌田剛)