海落語「プラスチックごみだらけの竜宮城」を披露する鈴々舎馬るこさん=出雲市西平田町、平田小学校
海落語「プラスチックごみだらけの竜宮城」を披露する鈴々舎馬るこさん=出雲市西平田町、平田小学校

 【出雲】落語を通じて楽しみながら海の環境問題について考える出前授業が3日、出雲市西平田町の平田小学校であった。落語家・鈴々舎(れいれいしや)馬(ま)るこさん(43)が海洋ごみや温暖化による漁業資源問題の創作落語を披露し、5、6年の児童131人が環境保全への意識を高めた。

 馬るこさんは海落語「プラスチックごみだらけの竜宮城」と題し、令和の浦島太郎が2000年ぶりに行った竜宮城は海洋ごみだらけだったという物語を披露した。馬るこさんは「プラスチックごみをプラスではなくマイナスにすることが肝心だ」と締めくくり、笑いを誘った。

 環境科学者の井手迫義和さん(54)の講演もあり、海に沈んだごみは光が届かないために分解されず、数千年残ると解説。「ポイ捨てをせず、分別してごみを出すのは簡単なこと。一人一人が意識してほしい」と訴えた。

 6年の石原健翔(けんと)君(12)は「落語だと海の問題がよく分かった。浦島太郎が悪い話にならないようにごみの分別を意識したい」と話した。

 子どもたちに環境問題について考えてもらおうと、平田ロータリークラブ(清原正幸会長)が日本財団「海と日本プロジェクト」で企画した。出前授業は北浜小学校でもあった。(佐野翔一)