涼を求め、アイスクリームを食べる観光客=10日午後2時半ごろ、松江市内
涼を求め、アイスクリームを食べる観光客=10日午後2時半ごろ、松江市内

 梅雨の中休みで山陰両県は高気圧に覆われて10日には各地で真夏日となった。島根県内では熱中症疑いの救急搬送が相次ぎ、市民や観光客は涼を求めた。

 松江、鳥取両地方気象台によると、島根県内は13地点、鳥取県内では9地点で真夏日を観測。各地の最高気温は倉吉で6月の観測史上最高の34・4度となったほか、出雲33・8度、岩井(鳥取県岩美町)33・7度、米子33・6度、松江33度―などと軒並み今年最高の暑さになった。

 松江市では、額に汗をかきながら歩く市民や日傘で暑さをしのぐ観光客の姿が見られた。岡山県から松江城に訪れた40代男性は「真夏並みの暑さだ」と汗を拭い、アイスを頬張った。

 島根県内の各消防本部によると、熱中症の疑いで10~90代の計8人が搬送され、このうち出雲市の80代男性は重症。同市の40代男性はこの日、同市内の火災の消火活動に当たった消防隊員で、軽症だという。

 松江地方気象台によると、11日夕方ごろから雨が降る見込みで、その後は蒸し暑く梅雨らしい天気になるという。(古瀬弘治、原暁、井上雅子)