「ちょっと病気になったが、これで引退なんてできない」ー。細田博之衆院議長が19日、東京都内で地元の漁業関係者と面会し、次期衆院選への立候補に重ねて意欲を示した。
自民党島根県連所属の国会議員4人とともに、宍道湖漁業協同組合(松江市)の幹部ら12人と東京・永田町の衆院第2議員会館で面会。宍道湖の環境改善に向けた要望を受けた。
冒頭、あいさつに立った細田氏は「市民のために良い湖を復活させるのは本当に大事だ」と話し、「島根県の政策で言えば5番に入るくらい重要な政策だ」と強調した。
組合幹部らが聞き入る中、「私は宣言したい」と切り出し、「(議員を)辞めろという人もいる。もう80歳になるんだからいい加減どこかに行ったらどうかという人がいる」と述べた上で、「島根の政治家として責任を持ち、最後まで貫徹するという気持ちでやっている」と議員活動に意欲を示した。具体策として国の原発関連交付金の活用を提案した。
あいさつは約4分間で、13日に開いた議長辞任の記者会見に比べてはっきりした口調だった。組合が要望内容を説明する中、「次の予定があるので」と断り、開始から約20分後に席を立ち、その後、衆院議長公邸で辞表を提出した。
(原田准吏)