バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の島根スサノオマジックが21日、ホームの松江市総合体育館で佐賀バルーナーズ(西地区)との第5戦に臨み、87-74で下した。3連勝で通算4勝1敗とし、西地区の順位は3位となった。
【動画】安藤誓哉選手 第5戦後会見
【動画】ポール・ヘナレ監督 第5戦後会見
【写真特集】スサマジ3連勝 佐賀との第5戦
島根はチーム最多の22得点を挙げた安藤誓哉が攻撃をけん引。前半は佐賀にリードを許したが第3クオーターに安藤の3連続3点シュートで流れをつかむと、その後も18得点、11アシストでダブルダブルをマークしたペリン・ビュフォードらのシュートで加点した。
佐賀との第6戦は、22日午後1時35分から同体育館である。(清山遼太)
◇第5戦(21日・松江市総合体育館、4018人)
島 根 8725-1874 佐 賀
4勝1敗 15―24 1勝4敗
25―13
22―19
【評】第3クオーターの安藤による3連続3点シュートで主導権を握った島根が、最後まで勢いを持続し快勝した。
40-42で迎えた第3クオーターは、安藤が開始から41秒で決めた3点シュートで逆転。安藤はその後も立て続けに2本を決め、突き放した。安藤のシュートでリズムに乗ると、第4クオーターもウィリアムスらが得点を決め、相手を寄せ付けなかった。
攻撃でつくったいい流れは守備にも波及。前半は佐賀のインサイド攻撃に苦しんだが、後半は失点を32点に抑えた。ゴール下では、チーム最多の8リバウンドをマークしたケイが存在感を発揮し、オフェンスリバウンドは佐賀(11本)を上回る12本だった。
▼安藤、エースの責任果たす
試合の流れを変えたのは、やはりこの男だった。2点ビハインドで迎えた第3クオーターの立ち上がりに3連続で3点シュートを決めた安藤誓哉は「後半は出だしからいかないといけないと思っていた。入ってよかった」と、エースの責任を果たしたことに満足した様子だった。
前半は今季B1に昇格した佐賀の勢いに押された。フィールドゴール成功率は41・0%に抑えられ、守備でも佐賀のビッグマン、ヨーリ・チャイルズに19得点され、42失点を喫した。
焦りの色が見えた選手たちを奮い立たせたのはポール・ヘナレ監督だった。「しっかり目を覚ませ」。ハーフタイム中のこのひとことで選手たちの目の色が変わり、安藤は「みんなが気持ちを切り替えられたのではないか」と振り返る。
メンタル面での変化を最初に結果につなげたのが安藤。第3クオーター序盤に3本の3点シュートを沈め、開幕2連戦に続き4千人以上が詰めかけたスタンドを沸かせた。安藤に続けとばかりに、新加入の晴山ケビンも終盤に2本連続で3点シュートを決め、完全に流れを引き寄せた。
後半のフィールドゴール成功率は53・1%まで上昇。息を吹き返した攻撃は守備にも好影響を及ぼし、佐賀の成功率は前半の69・6%から後半は31・3%まで低下した。
終わってみれば13点差の快勝を収めたものの、守備には課題が残った。ヘナレ監督は「後半で立て直すことができたが、(勝つためには)一貫性を持って守備をしないといけない」と22日の試合を見据えた。