固有種の「オキサンショウウオ」への理解を深めようと、島根県隠岐の島町中町の隠岐自然館でこのほど、陶芸のワークショップがあった。館内で飼育されているオキサンショウウオ5匹を観察し、小学生や大人が色づけ作業を体験した。
町天然記念物のオキサンショウウオは町内の水辺のある森林に生息する。普段は見かける機会が少ないことから、陶芸作品にして生態に興味を持ってもらおうと同館が初めて企画した。
同町津戸の陶芸家山下礼恵(ゆきえ)さん(33)が講師となり、参加者が10月中旬に町内産の粘土でオキサンショウウオの形にした置物を素焼きにし、この日は色づけをした。
山下さんは「絵の具は本焼きにすると、今より黒ずんだ色になる」と助言し、参加者は思い思いの色に仕上げていった。サンショウウオ以外にもローソク島といった名所の置物も作られていた。山下さんが窯で本焼きにし、12月上旬、同館で展示する。
陶芸経験があるという西郷小5年の竹田樹(いつき)さん(10)は「自然に近づけるように色を塗った」と話し、迫力あるサンショウウオと岩を完成させた。(鎌田剛)