神在みくじの結果を見せ合う参拝者=出雲市斐川町併川、万九千神社
神在みくじの結果を見せ合う参拝者=出雲市斐川町併川、万九千神社

 出雲市斐川町併川の万九千神社(錦田剛志宮司)の、特別祈願「神在みくじ」が好評だ。旧暦10月の「神在月」に出雲に集まった八百万(やおよろず)の神々の前で、来年の吉兆を占う。今年祈願を受けた人は昨年の3倍近いペースで1千人を超え、県内外から訪れた参拝客が1年を振り返りながら来年への期待を膨らませている。

 神在みくじは、社殿で神々からの答えを神職が記し手渡すもので、同神社が2017年に始めた。玉串料は1人3500円。

 13日に始まった今年は、予想以上の反響で当初の1千人限定を1500人に増やした。参拝者は一日1万人を超える日もあり、錦田宮司(54)は「多くの人に参拝していただきうれしい。笑顔で来年を迎えてほしい」と話した。

 万九千神社は出雲に集った神々が縁結びや農事などを話し合う神議(かみはかり)を締めくくる場所とされ、今年は29日から12月8日まで神在祭がある。

 29日に友人と2人で祈願を受けた熊本市東区、会社員の岸田亜佐美さん(36)は「出雲ならではのおみくじができてうれしい。来年は明るく元気に過ごしたい」と笑顔だった。

 大祭の12月8日は、神職が神々の旅立ちを前に参列者らをはらい清める湯立(ゆだて)神楽、神々を送る神等去出(からさで)神事などが執り行われる。

      (佐野翔一)