島根の仲間と2030年 島根かみあり国スポ・全スポの舞台で日本一に!
仲間がいるこの環境が
私にとって一番大切なんです
中学生の頃からなぎなたに打ち込み、高校と大学時代にはそれぞれ個人と団体で全国優勝した高田彩さん。華々しい成績を収め、現在は地元の島根で社会人として働きながら、なぎなた競技を続けています。
島根が好きだと気づいた時
「中学や高校の時も、今と同じこの体育館で練習していました。高校2年で日本一になれた時は嬉しかったです。勝てたのは私ひとりの力じゃなくて、仲間の存在があったから。顧問の井上先生や先輩や後輩、みんなで達成できた優勝です。決勝で勝った時はみんな喜んでくれて、恩師の井上先生なんか私より激しく泣いてました(笑)」
恩師や仲間に囲まれなぎなたに打ち込んだ高田さんが地元を離れたのは、大学進学のタイミング。将来は地元に戻るつもりで神戸市内の大学へ進みました。
「大学もなぎなた基準で選びました。神戸松蔭女子学院大学はなぎなた部が強いですし、県外のなぎなたも見てみたくって。神戸は遊ぶところも多くて、色々な人や考え方に触れました。でも、外に出たからこそ感じたのは、自分は島根が好きなんだってことでした」
県外に出て気づいた島根の良さは、つまり穏やかさだと高田さんはいいます。
「島根は人も街も落ち着いていますよね。騒がしい都会より穏やかな島根が、自分には合います。それに島根にはなぎなたの仲間がいます。後輩の石飛もそうですし、ずっと前から自分を知ってくれていて、ダメなところがあったらちゃんと怒ってくれる人たち。一番の島根の魅力は人の魅力かもしれませんね」
生協での勤務地は雲南市。高田さん自らトラックを操り配達に回る。
好きな人と好きなことに打ち込む
大学卒業とともに地元出雲市へUターン。選んだ仕事は生協しまねの配達員でした。
「土日はなぎなたの練習、平日は生協で配達。土日休みで体を使う仕事でもあるので、なぎなたとの両立がしやすいかなと思ったんです。それでも学生とは違ってなぎなたに充てられる時間も限られますし、遠征の時は平日に休む必要も出てきます。それでも職場のみなさんは応援してくれますし、配達で会う地域の方も声をかけてくれたりもするんです。『新聞見たよ』『試合頑張ってね』って。配達に行ったのに逆においしいものをいただくことも多いんです(笑)。そうした人の温かさは、仕事を通して感じられるものですね」
配達中には、顔見知りの人に声をかけられることも多いそう。
地域で働く喜びを見つけながら、仕事となぎなたの両立に挑む高田さん。島根の良さを今どう感じるのでしょうか。
「なぎなたの練習に行けば仲間たちがいて、仕事では顔馴染みになった配達先の組合員さんたちに会えます。休みの日に時間があったら、ばあちゃんの家にお茶を飲みに出かけたり。人の距離感が近くて、でものんびりしていて、おおらかで。この環境が安心しますし、落ち着いてやりたいことに向き合える場所だなって思います。
この先目指すのは、やっぱりなぎなた日本一。2030年には島根県で国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会が開催されるので島根のみんなと団体戦で全国優勝することですね。好きな人たちと日本一という目標に向かって進んでいきたいですし、仲間がいる今の環境が私にとって大切なんです」
近所の祖母の家で。用事がなくても訪ねるお茶飲み友達のような関係。
高田さんの大切な人

Profile
高田彩さん(25歳)/兵庫県から出雲市にUターン兄・妹との3人きょうだい。小学校時代になぎなたに出会い、なぎなた部入部のために北陵中学校へ入学。北陵高校時代、神戸での大学時代を通し、なぎなたの個人・団体で日本一を達成。2022年にUターン。仕事となぎなた競技の両立を続ける

(文:山若マサヤ 写真:七咲友梨)

【しまねのお仕事・住まい探しや移住支援制度、各種イベント情報など、Uターン・Iターンしたい皆さんに役立つ情報を紹介するポータルサイト「くらしまねっと」はこちら】
ふるさと定住・雇用情報コーナー
東京 TEL:0120-60-2357
大阪 TEL:0120-70-2357
広島 TEL:0800-100-6435