重箱の料理を整え、出荷の準備をする従業員=出雲市姫原4丁目、おいしさ工房 ふるかわ
重箱の料理を整え、出荷の準備をする従業員=出雲市姫原4丁目、おいしさ工房 ふるかわ

 正月を前に山陰両県の料理店や旅館、ホテルは30日、新年の食卓を彩るおせち料理の準備が大詰めを迎えた。従業員が地元食材を使った料理を盛り付けると、重箱が一気に華やいだ。

 

 仕出しや弁当製造の「おいしさ工房 ふるかわ」(出雲市姫原4丁目)は重箱2段や、重箱3段の盛り付けを朝から始めた。

 重箱2段は、市内で取れた黒豆、サツマイモの栗きんとん、浜田市産の穴子、宍道湖で採れたしじみのつくだ煮など32品目。県内産の食材を多く使用し、見た目に気を配りながら約20人の従業員が丁寧に重箱に盛り付けた。

 同社は正月用オードブルやにぎり寿司、既に出荷した冷凍のおせちを含め、9種類計約1500食を各家庭に届ける。古川雅巳社長は「新型コロナ禍が明け、久々の団らんになる家庭も多いと思う。食材を楽しみながら、暖かい気持ちで新年を迎えてもらいたい」と願った。
(黒沢悠太)