全身の筋肉が徐々に動かせなくなるALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されて今年で5年。手足を動かしづらくなってもなおギターを手に舞台に立つ。「自分を見てALSを分かってくれる人が増えるよう、最後まで表現者をやめない」

 54歳の時、突如手の親指にしびれが出た。徐々に物をつかみづらくなり、階段の上り下りが怖いと感じるようになった。病院を受診したが、原因も分からぬまま2年が過ぎ、その間も悪化した。ALSの宣告を受けた時には、右手握力は63キロから8キロまで落ち、ジャンプや走ることもできなくなった。...