札を取り合う参加者=益田市高津2丁目、高津公民館
札を取り合う参加者=益田市高津2丁目、高津公民館

 歌集・万葉集の代表的な歌人で、益田市に生誕と死没に関する伝承が残る柿本人麻呂(人麿)に思いをはせる「ひとまるさんかるた大会」が4日、同市高津2丁目の高津公民館であった。参加者は神経を集中させて札を取り合った。

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 人麻呂は万葉集全4500首のうち450首を詠んだとされ、小倉百人一首に「あしびきの」で始まる歌が納められている。

 大会は市民有志でつくる同市柿本人麿公顕彰会が開き、9回目。百人一首かるたを使い、郷土に誇りを持ってもらおうと市内外の園児や小中学生が参加した。

 小学生16人が20枚ずつ5色に色分けした五色かるたの「青札」と「黄札」を使った競技かるたの部に参加。園児ら14人は坊主めくりなどをした。

 競技かるたは小学2~4年生10人が青札、5、6年生6人が黄札に分かれ、それぞれ相手を代えながら3回対戦した。

 参加者は取り札の位置を覚え、読み手の声に素早く反応して、札に手を伸ばした。

 黄札の部で優勝した吉田小学校5年、中島陽菜子(ひなこ)さん(11)は「日頃の練習の成果が出せた」と笑顔で話した。
(中山竜一)