中国地方の18スポーツクラブでつくる「ちゅうごく5県プロスポーツネットワーク(スポコラファイブ)」が、「スポーツクラブの社会的価値の見える化と情報発信」をテーマにしたセミナーを広島市内で開いた。先進的な取り組みで知られるJ3ガイナーレ鳥取と、J1ジュビロ磐田のスタッフが講師を務め、女子サッカーなでしこリーグ2部に参入するディオッサ出雲FCや、中国サッカーリーグのベルガロッソいわみの関係者ら約40人が耳を傾けた。セミナーの内容を2回に分けて紹介する。(上)はガイナーレ鳥取の事例を取り上げる。

 ガイナーレはサッカークラブながら、耕作放棄地増加という社会問題の解決に取り組む。その事業に注目した専門家がプロジェクトの社会的価値を調査し、目に見える形で発表した。

「しばふる」事業について説明するSC鳥取の高島祐亮経営企画本部長=広島市中区、エディオンピースウイング広島

 セミナーでは、チームを運営するSC鳥取の高島祐亮経営企画本部長や、調査に携わった流通科学大の山口志郎准教授らが語った。
 

芝を生産、5ヘクタールで

 ガイナーレは、Jリーグクラブの社会連携活動を表彰する「Jリーグシャレン!アウォーズ」を4年連続で受賞し、地域連携に熱心なクラブで知られる。

 2017年から取り組んでいるのは「しばふる」。サッカー場の管理で培ったノウハウを基に、...