石見神楽面を制作する江津市都治町の恵木勇也さん(38)が2月、全国3地域の職人と協力し、神楽面を集めた企画展を東京都内で開いた。神楽舞に欠かせない面を通じて、全国各地で継承される神楽の魅力を発信。面が、工芸品や美術品として捉えられたことに手応えを得ている。工房を訪ね、神楽面に懸ける思いを聞いた。

恵木勇也さん製作の石見神楽面

 恵木さんは面職人に技法を学び、神楽団体で舞い手として魅力を伝えたのち、2013年に独立し、現在は神楽面作りや古面の修復を手がける。

 交流のある高千穂(宮崎県)、南部(岩手県、宮城県)、里(東京都など)の面職人3人とつくる団体「面の界」で企画展を開催...