―人口減少やコスト上昇で厳しい経営環境が続いています。

わたしたちはコロナ禍の中で「エッセンシャルワーカー」と呼ばれました。

社内でも「社会的な使命はお客さまの普段の生活を支えること。誇りを持って仕事をしてほしい」と話してきました。

人口減少で市場が小さくなる中で、使命を果たすためには生き残っていかなくてはいけない。危機感を持ち、先のことを考えていかなければなりません。

―他業態の小売店との競合もあり、市街地の店舗も「あって当たり前」ではなくなっています。

すぐに限界的な状況になるわけではないと思いますが、おそらく「地域一番店」でなければ、生き残っていけない時代がやってくると考えています。

「丸合で買った野菜は外れがないよね」「行けば欲しい物がちゃんとあるよね」など、日々の信頼で成り立っている商売です。とにかくニーズに対してわれわれがどこまでできるのかを追求したいと思います。

 

―経営戦略の柱として既存店などへの投資を続けています。

3月29日に、基幹店の丸合東福原店(米子市東福原6丁目)を改装オープンしました。オープンから8年の再投資は異例の早さですが、成長のための新しいチャレンジです。

店内で新鮮な食材を使ったサラダを作って販売する「インストアサラダ」が目玉です。地域一番店であり続けるためにも、チャレンジを続けていきたいと思います。

 

―今年11月1日には創業70周年を迎えます。

経営基本方針で10年先を見据えた「人材創造」という言葉を掲げています。

実務に即して評価し、育成にも結び付く人事評価制度の大改定を行い、4月から運用します。業務上の目標と、解決すべき問題を共有する「チャレンジシート」との二つを柱とし、より柔軟に働けるようにしていきます。

一人一人が時代や環境の変化を考え、日々、自覚と危機感を持って仕事に当たりながら、次の10年に向かっていきたいと思います。

 

 

食品スーパーは世の中になくてはならない存在です。

派手さはありませんが、ごまかしもできません。お客さまからの信頼を勝ち取る商売とも言えます。

一方、仕事を通して地域に貢献でき、責任感と誇りを持って真面目に取り組むことで必ず報われます。

人生を懸ける価値のある仕事で、ぜひ目指してほしいです。

 

 

梅林 裕暁=米子市出身(47歳)東京での銀行勤務を経て、2008年に入社、13年から現職。


㈱丸合HP