島根県吉賀町樋口の民有林で自生するカタクリが見頃を迎え、愛らしい薄紫色の花が訪れた人を楽しませている。現在六分咲きで今週末、満開になりそう。
カタクリは民家の裏山の斜面1500平方メートルに6千株以上が自生する。地元住民でつくるカタクリの里保存会(9人)が、年3回の草刈りや落ち葉を取り除いて保護している。
保存会によると、先週の積雪で例年より開花が2、3日遅れたという。山口県岩国市から訪れた藤井由孝さん(67)は「昨年他界した母が好きだった。素朴だが凜(りん)としていて良い」と目を細めた。
保存会の水上健二代表(72)は「寒さがあったが、今年は少し花びらが大きく、よく咲いている。かわいらしい花を見に来てもらいたい」と呼びかけた。(藤本ちあき)