【浜田】浜田市の三隅地区一帯を治めた豪族・三隅氏を顕彰する住民団体の回顧展が市三隅支所(浜田市三隅町三隅)で開かれている。武者行列の写真や専門家の講演で使われた研究資料など約60点が並ぶ。30日まで。
三隅氏は1223年に鎌倉幕府から領地支配を認められたとされ、地元有志で「三隅氏発祥800年の会」を設立。節目を迎えた昨年、会員37人でイベントや講演会を開いた。
展示では同会が開いたフォトコンテストの受賞作品を紹介。5月の三隅つつじ祭りで地元の子どもたちが手作りの甲冑(かっちゅう)姿で勇ましく歩く作品や、10月の町内七つの山城による「のろしリレー」で高く煙が上る作品が目を引く。
研究者が三隅氏の研究成果を伝える講演で使った資料に加え、団体を運営した住民3人の思いをつづったパネルも並ぶ。
副会長を務めた田城謙二郎さん(75)=浜田市三隅町三隅=は「展示を通じて活動中の記憶を記録に残したかった。今後も次世代のために歴史を伝える手立てを考えたい」と話した。
午前8時半~午後5時15分。土日祝日は休み。(宮廻裕樹)