お気に入りの作品を紹介する江澤園生さん=鳥取県日南町生山
お気に入りの作品を紹介する江澤園生さん=鳥取県日南町生山

 鳥取県日南町生山の江澤園生(そのふ)さん(91)が日南町美術館(日南町霞)で伝統手芸、ちりめん細工の作品展を18年ぶりに開催する。

 作品展は26日に始まる。ちりめん細工は着物を裁つ際に残った布や使わなくなった着物で人形や花などを作る伝統手芸。江澤さんは35年ほど前に姉からちりめん細工の本をもらい、勧められた。もともと裁縫や細かい作業が好きで、時間を忘れて制作に夢中になった。江澤さんは「面白くてなかなかやめられない」と楽しそうに話す。

 最近は化学繊維でできた布も普及しているが、江澤さんは伸縮性があり縫いやすい正絹の布だけを使い、すべて手縫いで制作する。

 作品展は美術館の館長から打診があり、年齢もあり悩んでいたが「最後だと思ってやってみよう。年齢を重ねてもやりたい気持ちがあれば何でもできる」と開催を決めた。ひな人形やウサギのほか、花や鳥を糸でつなげたつるし飾りなど約100点を展示する。

 5月12日までで30日は休館。入場無料。4月27日~5月6日は参加無料で、ちりめん細工の体験コーナーがある。

(藤本みのり)