
中海・宍道湖・大山圏域の次世代を担う人材育成をめざす「山陰まんなか未来創造塾」の第2回講座が出雲市平田町の一畑電車雲州平田駅であり、約30人が受講した。同社の担当者から鉄道の維持や、映画「RAILWAYS(レイルウェイズ)」をきっかけにした「運転体験」の事業化、地域活性化の取り組みなどさまざまな実践事例を聞き「地域資源の活用」について学んだ。
1914年に運輸営業を始めた一畑電車は、出雲、松江両市を結ぶ北松江線、出雲大社近くまで延びる大社線を運行。60年代に年間600万人近くの乗客を数えたが、マイカーの普及や人口減の影響などで利用が減少。2022年度は126万人が利用した。

同社の野津昌巳営業部長が、2006年度から導入した線路などの維持修繕費を島根県と沿線の松江、出雲両市が負担し、同社は輸送業務に専念することで負担を軽減する上下分離方式に加え、一畑電車を舞台にした「RAILWAYS」を機に所有する国内最古級の電車「デハニ50形」の運転体験など、各種のイベントを開催したことが同社、沿線地域の双方に経済効果をもたらしたと説明。

駅構内の見学やデハニ50形の運転体験もあり、現役運転士の指導を受けながら150メートルの専用レールで体験運転に挑戦した。板張りのレトロな車両内は、不慣れなブレーキワークに笑いが漏れたり、正確な停車に拍手が沸いたりするなど、にぎやかな雰囲気。中海テレビでカルチャースクール事業を担当している曽田凛子さん(25)は「創意工夫された実践例から、地域素材の活用について学ぶことができました。今後の業務の参考したい」と話した。

出雲市の湖陵に「崖の中のホテル」をオープンした、株式会社バルニバービの佐藤裕久代表取締役会長CEO兼CCOの講演・ワークショップを開催した。
三光株式会社に訪問し、三輪昌輝代表取締役社長が、業界や事業内容の紹介、独自の取組みについて講演。その後、産業廃棄物処理施設見学・工場廃熱を利用した陸相養殖見学を実施した。
山陰まんなか未来創造塾 毎年、中海・宍道湖・大山圏域の企業・団体・自治体の中堅社員・職員等を対象にした合同セミナーを開催しています。多彩な分野から講師を招き、受講生がさまざまな経験・理論を学ぶことで視野を広げ、企画力・創造力を磨いてもらうとともに、相互の連携意識の醸成、人的交流の推進を図っています。