初回の研修を受ける受講生=米子市富益町、JA鳥取西部米子弓浜支所
初回の研修を受ける受講生=米子市富益町、JA鳥取西部米子弓浜支所

 JA鳥取西部が2024年度、白ネギの新規営農者などを対象に、1年間で基礎的な知識や栽培技術を学ぶ「ねぎの学校」を開設した。地元の農家や県の専門職員を講師に招き、月に1、2回の研修を行う。18日に開校式があり、受講者14人が初回の研修に臨んだ。

 学校は近年の異常気象や資材高騰などを受け、知識や経験の少ない新規営農者に、厳しい経営環境に対応できる能力や営農者同士のつながりをもってもらおうと企画。毎月1度の座学に加え、農繁期は実地で作業して学ぶ。5カ年の事業で、栽培について学び直したい人も受け入れて産地の振興を目指す。

 初回は、鳥取県が運営する西部農業改良普及所(米子市糀町1丁目)の職員がネギの生育条件や、食用に適さない花茎の伸長を抑制する方法について講義。その後、農地に移動して講師の農家が秋冬ネギの育苗について指導した。

 JA鳥取西部米子弓浜支所(同市富益町)であった開校式で、校長に就任した弓浜営農センターの永見剛センター長は「卒業後に学校で学んだことを産地に還元してもらえるよう、歩んでもらいたい」と話した。

 受講者を代表して同市彦名町の勇秀雄さん(36)が「産地の維持発展につながるよう知識や技術を研さんする」と宣誓した。(中村和磨)