【出雲】出雲市斐川町を中心に活動する斐川日本画協会の作品展が、ひかわ図書館(出雲市斐川町直江)で開かれている。春の花や愛犬など身近な題材を描いた29点が並び、来場者を楽しませている。23日まで。
20~80代の会員13人が菜の花やアジサイ、愛猫、金魚といった動植物や風景を題材にした作品を展示した。吉野瑞生(みずき)さん(28)は台所で朝食の支度をしている母親を描いた。アルミ箔(はく)を張ってこすり、流しの質感を出し、白い岩絵の具で湯気を立ち上らせた。
もんだ和紙の上に描いたり、絵の上に和紙を張って立体感を出したりと工夫を凝らした作品も多く、訪れた人は熱心に鑑賞していた。
会場の一角には、絵の具を接着する膠(にかわ)、筆などの画材を並べた。福間小夜子会長(71)は「画材や技法を見て、日本画を身近に感じてほしい」と来場を呼びかけた。
午前10時~午後5時。入場無料。(佐藤一司)