石見神楽の原型とされる大元神楽を舞う市山神友会の会員たち=江津市内
石見神楽の原型とされる大元神楽を舞う市山神友会の会員たち=江津市内

 国指定重要無形民俗文化財「大元神楽」を継承する市山神友会(江津市桜江町市山)が8月1日、伝統の魅力を伝える講座を大元神楽伝承館(同)で開く。会員による演目の解説や実演により、石見神楽のルーツとされる大元神楽の神髄を解き明かす。

 大元神楽は500年以上の歴史があり、日本遺産の構成文化財にも認定された。講座では、竹内修二会長が、6年に1度の「式年祭」で夜を徹して約30演目を舞い続ける構成の内容や、そこに込められた先人の思い、知恵を解説。小林面工房(大田市温泉津町)の小林泰三氏は、大元神楽が石見地方の神楽に与えた影響や関係性を語る。

 山伏が呪術の力を取り込むために行ったとされ、4人の舞い手が剣と鈴を手に、舞台を激しく動き回る「四剣」は実演する。約40分間にわたる熱のこもった上演で、座学の知識を体感してもらう。

 竹内会長は「昔の人々にとっての神楽の意味、神に対する畏敬の念なども伝えたい」と話した。

 時間は午前10時から同11時半まで。問い合わせは市山神友会事務局、電話090(2003)4245。 (福新大雄)