春を告げる魚として展示されているシロウオ=出雲市園町、島根県立宍道湖自然館ゴビウス
春を告げる魚として展示されているシロウオ=出雲市園町、島根県立宍道湖自然館ゴビウス

 「春を告げる魚」として知られるシロウオが、出雲市園町の島根県立宍道湖自然館ゴビウスで展示されている。名前や姿で混同されがちなシラウオも近くの水槽で泳ぎ、来館者が違いをじっくりと観察している。

 シロウオは、丸みを帯びた体長5センチ程度のハゼの仲間で、沿岸域の浅い海に生息している。毎年3~4月ごろ、産卵のため河口や下流域に上ってくる。宍道湖や中海でも見かける。

 ゴビウスでは中海にいた約50匹を仲介業者から購入し、11日から展示を開始。5月末までをめどに公開する。

 近くにはシラウオも常設展示している。シラウオはサケの仲間で、体長6~7センチ。とがったシャープな魚体で、胃の中まで見えるほど透き通っている。

 飼育展示係の浅津紳司さん(33)は「名前や大きさはそっくりだが、まったく別の魚。泳ぐ場所や形の違いなどを見てほしい」と話した。

 (佐藤一司)