2016年のリオデジャネイロ五輪に出場した渡利璃穏さんをはじめ、国内トップレベルの選手が巣立っていった松江レスリングクラブ。基礎運動を重視する指導方針の下、レスリング以外でも優秀な選手を輩出する。県内有数の名門レスリングクラブの強さの秘密に迫った。
「よろしくお願いします!」。午後6時半、島根県立武道館(松江市内中原町)には子どもたちの声が響く。松江市内の小学生が中心の松江レスリングクラブの練習にはこの日、約10人ほどの子どもたちが集まった。
クラブは会長の高村行雄さん(70)が創設。週に1回程度の練習メニューは発足当時と大きく変わらず、1時間のうち40分以上を鬼ごっこなどのウォーミングアップやマット運動といった体づくりに充てる。小さい頃からレスリング競技のレベルアップだけを...