益田市出身の映画監督・永岡俊幸さん(35)=神奈川県在住=の最新作「きまぐれ」が完成し、15日から地元の映画館「Shimane Cinema Onozawa(シマネ シネマ オノザワ)」(益田市あけぼの東町)で上映される。親戚の結婚式に旅行を兼ねやって来た家族4人の物語を描く25分の短編で、人気モデルの瀬戸かほさん(30)が主演を務めた。永岡さんは松江市を舞台にした前作の完成後、創作意欲を失っていたが、盟友の瀬戸さんが原案を持ち込み、再び制作の現場に向かった。(白築昴)
永岡さんは松江工業高等専門学校を中退して日本映画学校(神奈川県)で映画制作を学び、短編作品を中心に作品を作り続ける。2018年に手がけた「オーロラ・グローリー」は各映画祭で入選し、新進気鋭の監督として注目を集めた。
全編を松江市で撮影し、22年4月に公開した「クレマチスの窓辺」は関西や九州のミニシアターを巡り、高評価を集めた。仕事のストレスに疲れた主人公(瀬戸さん)が、祖母の暮らした松江市で休暇を過ごす7日間の物語で、水都・松江の水や風の音を随所に盛り込んだ。
ただ公開には紆余(うよ)曲折があった。19年10月の撮了後、...