2007年8月26日付、山陰中央新報朝刊より
2007年8月26日付、山陰中央新報朝刊より

 JR出雲市駅と岡山駅を結ぶ「特急やくも」。初めて登場したのは、国鉄山陽新幹線岡山開業で、岡山-出雲市駅・益田駅間の「気動車特急やくも」として陰陽を連絡したのが始まりだ。

 長年、山陰の発展を支えた「やくも381系」が6月15日に引退するのを前に、「特急やくも」の歴史を当時の紙面記事で振り返る。

 

パノラマ列車の親子試乗会、当選倍率11.56倍! 夏の思い出に


パノラマ列車超人気 ゆったりやくも第2弾 定員450人の親子試乗会 全国から5200人殺到 
(2007年8月26日付)原文ママ 

2007年8月26日付、山陰中央新報朝刊


 特急やくもをリニューアルした「ゆったりやくも」第二弾として、パノラマグリーン車付きの一編成が九月三日、お目見えする。デビューを前にJR米子支社がこのほど、親子試乗会を企画したところ、定員の十倍を上回る希望が殺到する人気ぶり。同支社では「試乗会に終わらず、利用増にもつながってほしいもの」と本音ものぞく。

 試乗会は、米子から松江往復、松江から出雲市往復、出雲市から松江往復三コースで、百五十人ずつ四百五十人を募集した。これに対し、応募は山陰両県はじめ、遠くは東京など五千二百人にも達し、実に一一・五六倍の狭き門。

 同支社営業課の今若繁行課長代理は「夏休み最後の思い出づくりに、という狙いが当たったのでは」と分析。

 二編成目の投入で、九月三日から十五往復中四往復が「ゆったりやくも」になるため、「実際の列車でも、ぜひ乗り心地を体感して」とPRする。

 「ゆったりやくも」は、普通車座席を安定感の高いバケットタイプに変え、トイレを洋式化。四月三日から最初の一編成が運行、すべての改装が終わるのは二〇一〇年度の見通し。

9月3日デビューを前に、最後の点検が進むゆったりやくも。先頭のグリーン車はパノラマ車両=8月24日、米子市日ノ出町2丁目・JR西日本後藤総合車両所

 

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