クマの生息域の拡大に伴い、2023年度の全国の人的被害(219人)は過去最多を記録した。「カケルxサンイン」の(下)では、ツキノワグマの生息域が人里まで広がっている理由や、生息域と人の生活圏を分ける「ゾーニング」を進めるために何が必要なのかを専門家に聞いた。(邑南通信部・吉野仁士)

 島根、広島、山口3県にまたがる西中国山地で絶滅寸前だったツキノワグマは、国の狩猟禁止措置や3県の管理計画で保護され、個体数が回復しているとされる。

ツキノワグマ(環境省提供)

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