雲南市木次町平田、石照庭園で古布で制作した人形を並べて、花嫁支度や田舎生活を再現した作品展が開かれている。今にも動き出しそうな人形や精巧な小道具が来場者を魅了している。30日まで。
人形を制作したのは同市加茂町加茂中の人形作家・基常恵子さん(75)。着物の色と柄に魅せられ、一つの着物から1体の人形を制作している。
花嫁支度の場面は、新しい家に持っていく服を選んだり、結婚式のおもてなしの準備をしたりする花嫁と家族の様子を再現した。にこやかな表情は糸で縫って表現。重箱の和菓子やおすしも彩りを添え、幸せそうな雰囲気に包まれている。
このほか、お茶席や田舎の原風景も再現した。食べ物や装飾品といった小道具は妹の小村真知子さん(71)=出雲市大津町=や、加茂町を拠点に活動する「ちくちくの会」(佐藤千代美代表)のメンバーが担当した。
友人2人と訪れた松江市西尾町の山崎千津子さん(65)は「本当に人が着物を着ているみたい。重箱の和菓子もとってもおいしそう」と話した。
6月中無休。入園料は大人600円、中高生350円、小学生250円。問い合わせは同園、電話0854(48)0033。
(山本泰平)