【雲南】雲南市大東町ゆかりの日本画家の作品を集めた企画展が古代鉄歌謡館(雲南市大東町中湯石)で開かれている。同町出身で広瀬藩の御用絵師として活躍した堀江友聲(ゆうせい)(1802~73年)の掛け軸など22点が並び、来場者が見入っている。
堀江の掛け軸「竹に亀・福禄寿・松に鶴」は三幅対の作品。縁起の良さの象徴、七福神の福禄寿や鶴、亀を緻密な線と鮮やかな色使いで描き、目を引く。
堀江の弟子・上代英彦(ひさひこ)(1819~83年)=大東町出身=は京都で活躍した後、古里に戻って制作を続けた。晩年の掛け軸「松上鶴(しょうじょうのつる)の図」は松と鶴、富士山を異なる線で描き、遠近感を際立たせている。このほか、出雲市出身で雲南市内に親戚が多いという嘉本周石の山水画などもある。
作品は市内の個人から提供を受けた。古代鉄歌謡館の大坂亮館長は「多くの画家を輩出した大東町の歴史と伝統を感じてほしい。作品をお持ちの方はご提供いただきたい」と話した。
7月8日まで。無料。午前9時~午後5時。(山本泰平)