出雲市西平田町、写真展示館「ファインダーみるみる」で日本写真家協会会員の細木良男さん(70)=同市西平田町=の写真展が開かれている。モノクロの人物写真58点が並び、来場者がじっくりと鑑賞している。7月6日まで。
細木さんは19歳のころから写真を始め、これまで撮影した作品の中から好きなモチーフの人物に絞った写真を選んだ。中判や大判と呼ばれるフィルムサイズで撮影され、細かい部分まで鮮明に描写されている。
モノクロ写真にこだわったのは「現像や焼き付けまで手作りで仕上げる楽しみがあるから」という。
被写体は家族や知人だけではなく、戦争の語り部をしていたシベリア抑留経験者、水俣病の写真で知られる報道写真家桑原史成さんなど幅広い。街角で声をかけて撮らせてもらったものも多く、老若男女のさまざまな表情をとらえた。
細木さんは「写真の人物と向き合って、自分の人生を振り返るきっかけにしてもらえれば」と話した。
開館は火~土曜日の午前10時から正午まで。問い合わせは細木さん、電話0853(63)0569。
(佐藤一司)