新たな企業団地の整備を目指す松江市が8日、同市下東川津、上東川津両町にかかる中尾地区を予定地に決めたと発表した。整備面積は約7ヘクタールを想定し、2024年度内に基本計画を策定、用地取得や工事に着手する。27年度中の分譲開始を目指す。

 中尾地区は、松江だんだん道路・川津インターチェンジの約600メートル北にあり、高規格道路へのアクセスがしやすい点が決め手となった。まとまった土地が取得でき、文化財の試掘調査を終えている点も評価した。市はまちづくりの基本計画とする都市マスタープランで同地区を雇用創出エリアに位置付けている。

 市が合併後に販売する企業団地は、揖屋干拓工業団地(東出雲町揖屋、1区画、分譲面積約7・7ヘクタール)▽松江湖南テクノパーク(乃木福富町、12区画、約6・6ヘクタール)▽朝日ヒルズ工業団地(東長江町、27区画、約7・1ヘクタール)▽クレアヒル松江(平成町、37区画、約21・0ヘクタール)―の4カ所。

 交渉中を除いて残っているのは朝日ヒルズ工業団地2区画と、クレアヒル松江1区画のみで、十分な用地がなかった。

 上定昭仁市長は8日の会見で「松江に進出したいという企業ニーズに対応できるよう、住民理解も得ながら事業を進めていく」と話した。 (佐々木一全)