【大田】密輸・密漁や水難事故を防ごうと、大田市温泉津町の温泉津港周辺で16日、沿岸管理・警備関係者が船上から沿岸パトロールを実施した。
大田市の海岸線の多くは断崖で容易には近づけない一方、人の目が届きにくい。2000年には覚醒剤約250キロを密輸しようとした事件が起きている。
パトロールには漁業者らでつくる大田署沿岸協力会や大田署、大田市の関係者6人が参加。温泉津町から仁摩町の沿岸約10キロを航行し、双眼鏡をのぞいて海岸線に異常がないか目をこらした。港周辺の釣り人にも安全確保を呼びかけた。
東西に長い海岸線を日常的にくまなく警備するのは難しく、市民の協力が重要という。大田署の吾郷弘章署長は「不審な船や人を見かけた時は、警察など関係機関に通報してほしい」と話した。 (勝部浩文)