復元した像(右)の名前を発表する平井伸治知事=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁
復元した像(右)の名前を発表する平井伸治知事=鳥取市東町1丁目、鳥取県庁

 鳥取県が25日、青谷上寺地遺跡(鳥取市青谷町青谷)で出土した、10代男性の人骨を基に復元した像の名前を「青谷(あおや)来渡(らいと)」に決めたと発表した。県が名前を募集し1239件の応募の中から選んだ。遺跡の情報発信に役立てる。

 遺跡は弥生時代に大規模集落があったとされる。像の命名は2体目で県によると、10代男性が青谷に移り住んだ渡来人の子孫ということから広島県在住の木下雅弘さんが名付けたという。

 4月27日~6月30日に名前を募集し、1体目の「青谷(あおや)上寺朗(かみじろう)」の時より、約2倍の応募があった。青谷町の中高生や関係者7人でつくる審査委員会が7月9日に審査し、人物の特徴を分かりやすく表現できていると評価した。25日に平井伸治知事が定例会見で明らかにし、「青谷に会いに来てほしい。『青谷』で『会おうや』」とだじゃれを交ぜてPRした。

 県によると、復元した像は約1800年前に生きた人物がモデル。頭蓋骨をDNA分析し、髪は太い▽肌はやや濃い▽まぶたは二重-などの特徴が判明した。像は県立青谷かみじち史跡公園(鳥取市青谷町町吉川)で展示している。

(岸本久瑠人)