第106回全国高校野球選手権島根大会は27日、県立浜山公園野球場で決勝があり、大社と石見智翠館が甲子園出場を目指して激突する。両校はこれまで島根大会決勝など夏の甲子園出場を懸けて6回対戦しており、石見智翠館が5勝1敗で勝ち越している。今回はどちらに軍配が上がるのか。これまでの戦いぶりを交え注目選手などを紹介する。
32年ぶり9度目の優勝を狙う大社は、機動力やバントを絡めて重ねた得点を主戦の左腕馬庭優太で守り抜く展開が理想だ。
馬庭は2試合の完投を含め、投球回数は計22回。直球を主体にカーブやスライダーで緩急をつけ、準決勝の開星戦では11奪三振をマーク。強肩の捕手石原勇翔は的確な判断力を持ち、簡単には盗塁を許さない。
チーム全体の盗塁数は5試合で26。1番藤原佑は塁間を3秒台で走る俊足で、10盗塁はチームトップだ。準々決勝、準決勝ではチーム全体で計10犠打飛とプレッシャーのかかる場面でしっかり走者を進め、得点を稼いだ。
1992年の甲子園出場時は、江の川(現・石見智翠館)に5-3で勝利したものの、直近の2021年の決勝では0-8で完敗しており、雪辱を狙う。
石見智翠館はチーム打率が4割を超え、4試合とも2桁安打をマークするなど打線が活発。ただ、白橋勇三監督は馬庭を相手に大量得点は難しいと見ており「ロースコアで勝ちたい」と話す。
打線は、1~4番に好打者がそろう。トップバッターの青木総司が出塁し、勝負強い2番吉村武流、いずれも長打力のある3番荒木弘崇、4番冨田大和でかえしたい。140キロ超の直球とカーブで緩急をつける右腕松田康生は準々決勝以降登板がなく、決勝での起用の可能性が高い。防御率0・73の左腕杉本心は準決勝(飯南戦)で六回途中に登板し7奪三振をマーク。これらの投手の継投のタイミングがポイントになりそうだ。
(黒崎真依)