第106回全国高校野球選手権島根大会最終日は27日、県立浜山公園野球場で決勝が行われ、大社が3ー2で石見智翠館を下し、1992年以来32年ぶり9度目の夏の甲子園出場を決めた。公立校が優勝するのは22年の浜田以来2年ぶり。全国大会は8月7日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。
大社はノーシードで、1回戦から6試合を勝ち抜いた。
石見智翠館との決勝は、1点を追う六回に園山のスクイズで同点。さらに七回には先頭の俊足・藤原が四球で出塁し、盗塁と犠打を絡めて一死三塁とし、石原のスクイズで勝ち越した。投げてはエース馬庭が強打の石見智翠館打線を2点に抑え、完投した。
大社は昨秋の県大会で3位。今春はベスト16で敗退した。今大会は好投手擁する出雲商を退け、勢いに乗った。
最後に甲子園に出場した1992年以降、過去6回決勝に進み、いずれもあと一歩のところで涙をのんできたが、決勝の壁を打ち破った。全国大会の組み合わせは8月4日に決まる。
大社・石飛文太監督の話 一致団結で勝ち取った勝利。よくやったと声をかけたい。32年ぶりに聖地に戻ることができた。歴代の監督、保護者、選手の思いを込めて戦いたい。
大社高野球部 1898年創設の島根県簸川尋常中学校を前身とする県立高。1949年から現校名。県内唯一の体育科がある。野球部は杵築中時代の1901年に創部。夏の甲子園は過去8度の出場で通算4勝8敗。大会最高成績は1917年のベスト4。現部員64人(1年25人、2年18人、3年21人)。OBに石橋貢さん(元大洋など)、曽田康二さん(元中日など)らがいる。出雲市大社町北荒木。