「よくやった」「すごい」-。15日の全国高校野球選手権大会2回戦で、創成館(長崎)と激突した大社は逆境をはね返し、前身の杵築中時代以来、107年ぶりの「夏」2勝を挙げた。劇的な逆転勝利にアルプススタンドを埋めた約2千人の応援団は熱狂し、抱き合って喜びを分かち合った。

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 初戦は吹奏楽コンクール島根県大会のため甲子園に来られなかった吹奏楽部29人が満を持して演奏。OBなど18人とともに選手を鼓舞した。高橋翔和、蒼空選手と湖陵中学校から一緒だというトロンボーンの奥野由愛さん(17)=3年=は「思いが届いてほしい」と演奏に熱が入った。

 三回裏に先制点を奪われたものの、五回表に高橋翔和選手の適時打で同点に。父で保護者会会長の高橋弘さん(49)=出雲市湖陵町二部=は「追いついてほしい場面で打ってくれた。ほっとしている」と胸をなで下ろした。

 六回裏に2点を奪われ、再び流れが創成館に移ると、ひときわ大きな声で声援を送ったのは同部OBで、現在は吉本興業所属の芸人・...