和田瑞希代表(右奥)に教わりながら、作業を体験する子どもたち=島根県美郷町簗瀬、吾郷公民館
和田瑞希代表(右奥)に教わりながら、作業を体験する子どもたち=島根県美郷町簗瀬、吾郷公民館

 島根県美郷町簗瀬の吾郷公民館で18日、社寺建築の伝統技術を持つ宮板金の職人から銅板細工を学ぶ教室があった。子どもたちが銅板に絵を立体的に浮かび上がらせる作業を体験し、職人の技に触れた。

 町内の小学生や保護者ら計10人が参加した。社寺の屋根を銅板でふく工事を手がける宮板金「纏(まとい)屋和田板金」(米子市両三柳)の和田瑞希代表(50)と弟子の板野諒さん(24)が講師を務めた。

 参加者は厚さ0・15ミリのB5サイズの銅板にカーボン紙で馬や犬、ユリといった動植物の絵を転写した。銅板の裏側から、浮かび上がらせたい部分を割り箸で丹念にこすって押し出し、凹凸を表現。額に入れて完成させた。

 ワシの作品を完成させた邑智小学校6年、安田竣祐(しゅんすけ)さん(11)は「羽の細かい部分を出すのが大変だったけど、格好良くできた」と満足そうに話した。

 教室は楽しみながら日本の伝統技術に触れてもらおうと、吾郷公民館と吾郷地域連合自治会が開いた。

(佐伯学)