明治時代の浜田の土地の区画を描いた切図を見る来館者=浜田市殿町、浜田城資料館
明治時代の浜田の土地の区画を描いた切図を見る来館者=浜田市殿町、浜田城資料館

 【浜田】浜田市殿町、浜田城資料館で明治時代の浜田の様子を紹介する企画展が開かれている。当時の地租改正に伴い作製された地図を中心に展示し、来館者が現代と見比べて楽しんでいる。9月29日まで。

 地図は1873(明治6)年に地租改正法が制定され、町ごとの土地を把握するために作られ、切図(きりず)と呼ばれる。展示では浜田郷土資料館や中央図書館から借用した28点を紹介する。

 97~1902年ごろに作製された切図は浜田の中心部の紺屋町や新町、蛭子町、片庭町の土地の区画が直線的に引かれ、番地や薬屋などを営業した土地の使用者名が載っている。現代との位置関係を比較し、往時の町並みに思いをはせることができる。

 同時期に作られた日本海沿岸に位置する瀬戸ケ島周辺の切図に加え、切図にある記号や文字を見つけ出すクイズコーナーもある。

 神奈川県から帰省し、訪れた石井岳裕(たけひろ)さん(24)は「切図に知っている地名がないか見つけるのがとても面白い」と見入っていた。

 午前9時~午後5時。入館無料で月曜、祝日の翌平日は休館。(宮廻裕樹)