成田空港に到着し、新型コロナウイルスの検査を待つ東京五輪のポーランド代表選手や関係者。海外選手団の入国がピークを迎えた=18日午前
成田空港に到着し、新型コロナウイルスの検査を待つ東京五輪のポーランド代表選手や関係者。海外選手団の入国がピークを迎えた=18日午前

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は18日、東京・晴海の選手村に滞在する海外からの選手2人が新型コロナウイルス検査で陽性となったと発表した。徹底した検査と行動管理で外部と遮断するバブル方式を取る村内での選手の陽性者は初めて。17日には村内に滞在していた選手以外の関係者1人の陽性も判明した。組織委はこの選手2人と関係者1人が南アフリカのサッカー男子選手と関係者と認めた。同国オリンピック委員会の発表を受けて明らかにした。22日の1次リーグ初戦で日本と対戦する。

 23日の開幕を前に東京都の新規感染者は5日連続の千人台。感染対策に不安の声が高まりそうで、組織委などは対応を問われる。

 海外選手団の入国は18日、成田、羽田両空港でピークを迎えた。国内の事前合宿地から選手村に向かう選手団も多く、両空港では各国おそろいのジャージー姿が目立った。国際オリンピック委員会(IOC)と組織委は1日以降、大会関連で約1万8千人以上が来日したと明らかにした。

 組織委によると、選手村で陽性となった3人とも、村外の宿泊療養施設に移動。無症状か軽症とみられる。3人と行動を共にしていた人たちは、濃厚接触者と判定される可能性があるため、全員自室待機を求め、練習もしていない。

 組織委の中村英正大会開催統括は「できるだけ迅速に、適切な対応を取ることが最も大事だ。陽性者が出ることを想定して、さまざまなシミュレーションをしている。(事態を)コントロールできている」と述べた。

 組織委は18日、この南アの2選手を含め、大会関連で新たに10人が新型コロナの検査で陽性になったことも発表。全員が海外から来日した人で、このうち9人が入国後14日間を経過していない。内訳は選手3人、業務委託スタッフ1人、報道1人、大会関係者5人。事前合宿で来日した人を除く大会関連の陽性者数は1日以降で計55人となった。