秋分の日の22日、大田市大田町で春秋恒例の「おおだ彼岸市」が2日間の日程で始まった。曇天模様の中でも150店の屋台の出店や多彩なステージイベントが催され、初日は市内外の約1万人の人出でにぎわった。
400年以上の歴史がある大田市の伝統行事で、春と秋の彼岸にそれぞれ催され、「中日つぁん」の愛称で親しまれる。

午前10時、JR大田市駅前近くから石見大田郵便局付近の商店街1・2キロが歩行者天国となり、いか焼きやりんごあめの飲食、当て物や金魚すくいなどさまざまな屋台が軒を連ねた。
山陽や関西、九州地方から露店商が来訪し、彼岸市の源流である植木や苗木の売り場もあった。

よさこい節団体や大道芸のステージも複数の会場で催され、家族連れや小中高校生らのグループが屋台で買った食べ物を手に通りを行き来し、大田の伝統市を楽しんだ。
7、8年ぶりに訪れたという大田市大田町、会社員山本拓さん(34)は「以前より人出は減ったが、変わらず雰囲気がある。一緒に来た娘にも見せられて良かった」と話した。(勝部浩文)