益田市内田町の萩・石見空港で25日、2次交通確保に向けたカーシェアリングの社会実験が始まった。来年1月末までニーズや利便性を検証する。
国土交通省中国地方整備局が実施し、公募で選ばれたタイムズモビリティ(東京都)が運営する。中国地方では初めての試み。
萩・石見空港の2次交通を巡っては、同空港利用拡大促進協議会が津和野や吉賀方面への乗り合いタクシーを事業者に委託して運行するほか、県観光連盟がレンタカー助成を行うなど対策を講じているが、微細なニーズには応え切れていない現状がある。
また、路線バスは運転手不足や利用者減少などを理由に減便が生じており、整備局は、こうした課題を克服するための新たな移動手段の一つとして、可能性を探りたい考えだ。
カーシェアリングは利用を短時間で区切ることができ、レンタカーよりも低コストという利点がある。空港駐車場東側に2台分確保し、5人乗りの普通車を配置する。料金は15分ごとに220円で、6時間までの最大料金は4290円。
石見空港ターミナルビルによると、空港内に4社あるレンタカーの利用は1カ月400~500件あるという。柴田洋社長は「一つの選択肢になり、個人客の掘り起こしになれば」と利用を期待した。
(藤本ちあき)