松江市宍道町宍道、宍道中学校の生徒3人が12日に町内の氷川神社である秋祭りで神楽「陰陽剣舞」を披露する。同神社では昨年、小学生の巫女(みこ)による舞が78年ぶりに復活した。中学生は今年も祭りに多くの人を呼び込もうと、演目の練習に打ち込む。
陰陽剣舞は神楽「七座舞」の一つ。鈴と幣を持ってはらい清める「鈴と幣の段」と剣で鎮める「剣の段」の二段の構成。
氷川神社が氏子の減少や高齢化が進む中で、神社や祭りを盛り上げようと、生徒に呼びかけた。
舞には宍道中2年の野球部、出川幸成さん(13)、石倉蓮司さん(14)、清水陽高さん(13)が参加し、8月末から週1回程度の練習を重ねた。
講師は50年以上神楽舞に取り組む加茂神社(雲南市加茂町加茂中)宮司の内田貞文さん(72)。
陰陽剣舞では重さ約1キロ、刃渡り約50センチの剣を手に持つ。練習では3人で輪になり、太鼓の音に合わせながらゆっくりと荘厳な所作で剣を振った。生徒は内田さんに剣の持ち方や手首の使い方、静かな足の運びなどを学んだ。
陰陽剣舞は一般的に神職や神楽社中の大人で舞う。内田さんは「難しい舞だが、頑張ってくれている」と話した。
出川さんは「僕たちの初挑戦を多くの人たちに見てほしい」と意気込んだ。
午前は拝殿で、午後には祭りのステージでそれぞれ1回披露する。
(林李奈)