今岡英樹さん(右)と展示品を見る角森茂さん=出雲市今市町、JAしまね出雲地区本部
今岡英樹さん(右)と展示品を見る角森茂さん=出雲市今市町、JAしまね出雲地区本部

 【出雲】大相撲の元立行司で、秋場所を最後に定年退職した第38代木村庄之助の今岡英樹さん(65)の書や装束を展示する企画展が、出雲市今市町のJAしまね出雲地区本部1階エントランスで開かれている。入場無料で、11月末まで。

 約30年にわたり、今岡さんのファンで、親交がある同市白枝町の角森茂さん(80)が提案し、同地区本部が協力した。今岡さんから贈られた書や絵のほか、本場所で着た装束や軍配なども借り受け、約50点を展示している。

 地元の支援者から贈られた「出雲」の文字が入った装束、横綱時代の稀勢の里から贈られた衣装、今岡さんが木村和一郎だった際に使用した軍配などが並ぶ。

 今岡さんの「和」の書には横綱照ノ富士、元大関貴景勝らの手形とサインが両脇に並び、来場者の目を引いている。絵も得意な今岡さんが描いた力士や左手で書いた逆向きの「馬」の字などもある。

 今岡さんも会場を訪れ「土俵の上だけでなく、裏方を彩る行司の仕事を知ってもらえるとうれしい」と喜んだ。案内した角森さんは「50年努力し続けたのがすごい。功績を多くの人に伝えたい」と話した。9日、同地区本部である「農業まつり」で観賞できる。(佐野卓矢)