2022年2月24日、生まれ育った国が戦争を始めた。「第2次大戦が始まった時、ドイツ人も同じ気持ちだったのか」

 ロシア人のボリス・アファナセフ(34)は、ウクライナ侵攻開始から数日後の夜、モスクワのバーで友人とニュースを見ていた。スマートフォンの画面にロシア軍がウクライナを爆撃する様子が映る。でも店の外の街は、変わらず美しい。その不均衡さが気持ち悪く、深い無力感に襲われた。自分を取り巻く世界が崩れていくのを感じた。

 責任の一端

 その日まで家族と...