雪が降る中、足早に歩く人々=10日午前8時20分、松江市殿町
雪が降る中、足早に歩く人々=10日午前8時20分、松江市殿町

 冬型の気圧配置が強まって寒気が流れ込んだ10日、山陰両県は冷え込み、全29カ所の観測地点で氷点下を記録、23カ所で今季最低を記録した。

 松江、鳥取両地方気象台によると、茶屋(鳥取県日南町)氷点下8・7度となったほか、赤名(島根県飯南町)氷点下7・1度、横田(同県奥出雲町)氷点下6・6度、松江氷点下2・2度などだった。

 山沿いを中心に積雪も観測し、10日午後5時時点で赤名49センチ、横田43センチ、瑞穂(同県邑南町)41センチ、弥栄(浜田市)25センチなど。鳥取は大山(鳥取県大山町)108センチ、鳥取、智頭(同県智頭町)各7センチなどだった。

 JR西日本は山陰線浜坂-出雲市駅間や伯備線米子-新見駅間などで一部運休したほか、木次線の木次-備後落合駅間などで終日運休した。空の便でも鳥取-羽田の6便が欠航した。

 島根県教育委員会によると、小学校5校、中学校2校、高校7校の計14校が臨時休校した。

 松江市内では、防寒着を着込んだ市民らが足早に歩いた。研修のため訪れたという浜田市内の中学校教諭、花本千歌子さん(61)は「雪を見越して昨日の夜に来た。とても寒いが松江城の雪景色は風情を感じる」と話していた。

 両地方気象台によると、島根は東部が11日夕、西部が同日昼前、鳥取は山沿いで11日未明にかけて大雪となる可能性があるとして、積雪や路面の凍結による交通障害に注意するよう呼びかけている。

 JR西日本は11日、木次線の木次-出雲横田駅間で終日運休。出雲横田-備後落合駅間は当面の間運転を取りやめる。

(松本ひろ、新藤正春)