昨年12月、この連載のテーマである「男性間の暴力」やその際に負った「傷」について考えさせられる三つの事件が立て続けに報じられました。

 一つは東京地裁で開かれた強制わいせつ事件の裁判を巡る共同通信のネット配信記事で、20代の被害者の男性が大学時代に所属していた体育会系の部活の先輩4人から性的な暴行を受けたという内容でした。

 加害者たちは合宿中に宿泊施設で被害者を押さえ付け、胸や陰部に歯磨き粉を塗り、泣...