島根県庁
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 島根県が7日、総額4720億円の2025年度一般会計当初予算案を発表した。県税収入の増加で前年度当初比2・2%増となり、2年ぶりの増額。一体として編成した24年度一般会計補正予算案などを合わせると、前年度比3・3%増の5093億円となる。エネルギー価格・物価高騰対策と、人口減少対策を盛り込んだ第2期島根創生計画(2025~29年度)の両立に注力する。

【2025年度当初予算案】
記事 
島根県予算案4720億円 物価高対策と創生計画両立
 

 


【解説】
記事 財政に光、「島根創生」注力 丸山カラー国動かせるか

 第2期島根創生計画(2025~29年度)の実行初年度となる2025年度の一般会計当初予算案は、県税や国からの地方交付税、地方創生交付金の増加など厳しい財政運営に光が差し込む中で予算編成できたのが特徴だ。人口減少に歯止めをかける県独自の施策の実効性とともに、丸山達也知事の物申す姿勢が国の構造的課題の解決につながるかどうかが問われる。
 

 


【島根創生計画第2期】
記事 農業、子育て支援など推進 要点整理し指標削減

 島根県が第2期島根創生計画(2025~29年度)の主要施策に対する数値目標の案をまとめた。第1期計画(20~24年度)の2023年度見直し時に比べて321指標減の311指標を設定し、1次産業の振興や子育て支援などの推進に向け、要点整理を図った。毎年度、予算編成や社会情勢の変化を踏まえ、必要に応じて見直す。
 

 


【地方創生交付金】
記事 
主要施策へ13億7900万円申請 5700万円増、新規事業に13件

 石破政権の看板政策・地方創生の交付金を巡り、島根県は2025年度、24年度採択額に比べて5700万円増の13億7900万円を国に申請する。第2期島根創生計画で掲げた主要施策に投入しており、地域の実情に合った成果が上げられるかどうかが問われる。
 

 

【災害対応】
記事 日御碕に林道整備 県道迂回、34年度完成目標

 2024年7月の大雨による出雲市大社町の県道大社日御碕線の一部崩落を受け、島根県が迂回(うかい)路となる林道を整備する。出雲市の事業を代行する形で、総事業費は10億円。25年度当初予算案に4200万円を計上し、測量設計を始める。完成は34年度を目指す。
 

 


【財政見通し】
記事 県税過去最大も綱渡り続く 金利、人件費の影響不可避

 島根県が昨年10月に公表した2025年度から5年間の財政見通しは、毎年度26億~28億円程度の収支不足が生じる。25年度一般会計当初予算案は、過去最大となった県税や国の地方創生交付金の活用、中国電力からの収入で、各部の要求段階で48億円にまで膨らんだ不足額を補った。26年度以降は、金利や人件費の上昇などで不足額が広がる可能性もあり、綱渡りの財政運営を強いられそうだ。

 

【組織改正】
記事 原発監視強化へ新部署 空路充実へ対策室

 島根県が7日、4月1日付の組織改正の概要を発表した。昨年12月に再稼働した中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町片句)の監視体制強化を図るため、防災部原子力安全対策課に原子力安全監視室を新設する。営業運転の監視のほか、関係機関との連絡体制の強化を図る。


【24年度補正予算案】
記事 
総額199億円 道路、河川改修など

 島根県が7日、国の経済対策を活用した公共事業や医療・介護施設などの生産性向上など総額199億円の2024年度一般会計補正予算案を発表した。