江戸の鎖国期、嵐の影響でロシアに漂着し、飢えなどで多くの仲間を失いながら、約10年後に帰国を果たした伊勢の船頭がいた。その波乱に満ちた生涯を、吉村昭さんは小説「大黒屋光太夫」で描いた。生まれ育っ...